出会いと確信
起業して何人もの第一線でビジネスやっている方たちと話をして確信したこと。
これからの5年、スマートウォッチをきっかけに大きく社会が変わること。
そういった未来を想像している人たちが、社会を動かす第一線にいました。
その人たちは今の日本に危惧し、日本の良さを引き出そうと考えている人たちでした。
私は学生時代に1996年からインターネットに出会い多くの変化を体験してきました。
ソフト面で言うと一番印象的だったのはGoogleとブログで、ただ情報を受け取るだけだったものが、よりインタラクティブなものに変わったことで大きくWebとの接し方が変わったと思います。
具体的には検索して結果が返ってくる、これが道具として使えるものになったことは大きかった。さらにブログというコンテンツをより多く生成する手段、技術的なフレームワークが整ってきたことが現在のWebサービスのベースになっていったと考えます。
ハード面で言うとやはり印象深いのが2007年でiPhoneによって情報へアクセスするハードルが一気に下がったことで、社会が本当の意味で情報化してきたと考えます。
今でこそアプリ、スマートフォンというキーワードが踊りますが、人を進化させたという意味では、電話、インターネット、メールを一つの端末で使い易い形にまとめあげたことが重要な部分だと考えます。
その意味だとアプリはインターネットの一部で、インターネットのサービスをより使い易い形でまとめるための手法の一つだと私は捉えています。
そういったサービスやハードは、その都度、触れた瞬間に世界が変わることを感じました。
久々にその世界の変化を感じたのが、スマートウォッチです。
スマートウォッチというカテゴリーには既にPebbleを代表にSONY、Samsungなどからも複数のデバイスが市場にあります。私がその中でも未来を感じたのが Android Wear で、さらに Apple Watch を研究していく中でそれが確信に変わりました。
「スマートフォンを使わなければいけない不便」という課題
スマートウォッチで最も魅力を感じたのは、単純なことなのですが、すぐに操作できることです。今までスマートフォンを毎回取り出さなければいけなかったことがスマートウォッチで緩和されます。
逆に今まで当たり前に過ごしていた日常に、新たな不満を感じるくらい、ポケットやカバンから出す、ロックを外す、といった操作の毎日の繰り返しが非常に無駄に感じ、大きな不満を感じるようになりました。
不満があるということはソリューションが求められるということ。私はその不満をすべて無くすことが次の時代を作ることではないかと考えています。
今、スマートフォンを使えば同じことができる、という人がスマートフォンを持たずに、同じことができるPCだけ持ち歩いてはいる。ということはまずないと考えます。
スマートフォンでやっていたことが、スマートウォッチでできれば、いずれはスマートフォンがなくなる可能性が出てきているということです。
下記の予想が立てられていますが、一度体験すると離れがたい感覚は人を十分惹きつける可能性があります。
ウェアラブルデバイスの世界市場規模、2015年には1億台突の見込み【矢野経済研究所調査】
http://markezine.jp/article/detail/21078
ただし、まだまだ普及には課題があると考えます。一般的にはスマートウォッチで起こる体験の変化としては、時短、コンテキストベースのユーザー体験、ヘルスケアなどが挙げられます。
そういった価値は使ったことがない人に機能を説明しようとしてとってつけたようなもので、いずれも顧客がスマートフォンに追加でデバイスを身につけようというモチベーションにつなげるにはまだハードルが高いと考えます。
さらにハード面でも課題が多く、電池、サイズ、重さ、価格など現段階では顧客が納得できるような状況ではありません。デザイン面でもまだまだ改善の余地があると考えます。
いずれも時間が経てば解決されるものなので、どんどん改良を重ねることで予想の数字に近づくのは十分あると考えています。
また、スマートウォッチから導かれる新たなウェアラブルデバイスが出る可能性もあり、全体で人の生活を支えるものになると考えられます。
スマートウォッチが普及すれば、人がさらに進化する
まだまだ普及の課題はありますが、スマートウォッチ、または同様の価値を創出するウェアラブルデバイスがあれば、人はさらに進化する可能性があります。
私はインターネットの黎明期からインターネットを見続けてきて、自分の成長を実感してきました。自らも一流の人と出会うハードルが低くなりましたし、子供の世代はYouTubeで簡単に学習できます。圧倒的に賢い子供たちが今後大人に成長していくと考えられます。
ただし、その成長も人間の時間の制約の中では限界が生まれてきます。PC、スマートフォンに頼っている状況では、画面を見れない時というは完全に何もできない状況になります。
その何もできない状況をウェアラブルデバイスは変えることができ、その体験、市場をリードするのがスマートウォッチになると考えられます。