ヒアラブル = イヤフォン + コンピュータ + センサー + DSP + ネットワーク

これまでイヤフォンには搭載されなかったCPUが、ワイヤレスイヤフォンが成熟されたことでどんどん普及するようになってきた。

CPU

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これまでのワイヤードのイヤフォンは、音を聴くだけなので、計算回路は必須ではありませんでした。

ワイヤレスイヤフォンが出てきたことで大きく変わったのが、イヤフォンにCPUが内蔵されるということ。それはワイヤレスにするために作られたものですが、CPUが搭載されたことによって、可能性が大きく広がりました。

現在ネインが行っている様に、特殊なコマンドのやりとりをスマートフォンとおココなうこともできます。さらに、そのチップはシンプルなものは音楽を再生する機能、高性能なものはDSP、デジタル信号処理と言われるもので音の制御もできる。

センサー

さらに大きいのがセンサー、BLE によって省電力でセンサー情報のやりとりが可能になった。

すでに心拍を取得できるイヤフォンがある様に、人に密着するセンサーとしての役割も非常に大きくなります。常に人の状態を取得することで、健康状態のモニタリングを行うことが可能になります。

技術的な話としては、音楽系の Bluetooth と、センサー情報を受け渡す BLE の接続方式は異なる。したがって、チップ側では同時にその接続を取り扱う必要があり、一部のチップではそれが利用できるようになっている。

DSP

イヤフォンにCPUとセンサーが加わって情報端末になると、情報へのアクセシビリティーが重要になる。

現在は音楽を楽しむときにつけるため意識する必要がないが、これから 24時間でもつけれるような快適さを目指そうとすると、外部の音とどうミックスされるか、というデザインが重要になってくる。

その際に必要な技術要素として、DSPによる音場調整とミックス技術。それらを活用することによって、人と話している時、音楽を聴いている時、外で歩いているときでも違和感なく、安全かつ快適に生活できるデザインの実現が求められる。

ネットワーク

さらに、ネットワークが接続されることで、それらの要素をクラウドと繋ぎ、新しいコンテンツ体験を作る土台となる。センサーの情報をクラウドへ、クラウドの情報を音に変換し、クラウドのDSPのデータを元に音場がコントロールされる。

APlay が目指すもの

超パーソナライズ

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これまでは得られなかったユーザーの情報を得ることで、よりパーソナライズが可能になる。これまでは画面上に表示していたか、アクションをしたか、という履歴でパーソナライズしていた。

これからは、それが大きく変わる。

ネインでは、独自のハードウエアと、そのハードウェアから吸い上げた情報をクラウド上で処理、情報の関連性を機械学習させることで、新しいパーソナライズを可能にするための研究開発を進めています。その技術に寄って、コンテンツレコメンドによるユーザー体験の向上に加え、広告配信などへのビジネス応用が期待されます。

超自動

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人と常に一体になっているセンサーがあれば、そのデバイスと、他のデバイスが連携することによって、人が知らない間に人が快適な空間を作っている。

自動運転は現在は外部環境を中心にしたもの。徐々に乗車している人に配慮した運転をするかもしれない。コーヒーメーカーが、自動でルンゴか、カプチーノかを何も言わなくても入れるかもしれない。

デバイスからの情報をサーバにアップし、リアルタイムに情報をやりとりできるシステムを独自開発。システムを経由することで、他のデバイス同士が遅延なく、人をサポートする世界を構築しようとしています。

超音響

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ヒアラブルは耳につけるもの、AR的にこれまで聴きづらかった音声が聴きやすくなったり、MR的にバーチャルな音をリアルタイムで聞くことができたり。

音楽もある意味バーチャルなものですが、生活音と、バーチャル音がシームレスにつながる音の環境というものが作れるようになる。

安全性と、没頭感、効率性を兼ね備えた音響空間を作ることが可能になる。

APlay としてハードウェアを独自開発することでDSPを使った音響制御を可能とし、新しい音響空間について検討を進めています。

情報インタフェースとしての第一世代

目指すものは、技術的、時間的、な制約条件を超えながら作っていかないといけない。一方で、今できる技術で、今解決できる課題はある。それを一歩一歩積み重ねて前進していく考えで第一世代を開発しました。

APlay の 第一世代は、スマートフォンの通知を読み上げ、メッセージにはレスポンスを返せるというもの。構成としては、イヤホン + コンピュータ というシンプルなもの。DSPは内蔵していますが音場のミックスといったものは使っていない、まだセンサーは内蔵していない。

私達が解決したい課題は、何かしながらの、情報アクセスやコミュニケーション。その中でも、最も顕著に解決したい課題が、メッセージのやりとりでのストレスを解消するもの。

その最小限な構成として、DSPやセンサーはToo muchになるため、課題解決に相応しい構成にしました。

APlay はウェアラブル・コンピュータとして進化していく

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現在は、Android ユーザーに向けて、さらに次は、iOS 対応。

そして、センサー対応の開発を進めようとしています。その後は音響拡張、IoT連携と拡げていく形。外部環境や技術的制約によって、順序が変わるかもしれないですが、現状はこの流れ。

開発を進めるにあたって、新しい障害や苦労が出てくると思います。やっていることが新しいが故に、だれも体験したことのない課題が出てくる。

しかし、それを解決していくことで、ネインでしかできない新しいユーザーインタフェースを構築できると考えています。

ネインのヒアラブルが世界中で便利に利用できるように、一気に広めていきたい。その上でクラウドファンディングは力になりましたし。今後、事業提携なども踏まえてどんどん成長していきます。

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投稿者: Kentaro Yamamoto

Founder of Nain Inc. 株式会社ネインの代表です。何かしナガラでも情報とツナガルことで、情報の流れを変え、時の流れを変えます。移動しながら、ニュース、天気、メッセージを聴き、返信できるスマートイヤフォン『APlay』を開発しています。